当選を疑い続けていたPS5が届いた。試したくてうずうずしていた、あることを検証することにした。
PS5は、本体の性質上超高速ロードが出来るらしい。
PS5は、PS4のゲームをプレイすることが出来るらしい。
なら、ロード時間が長すぎてクソゲーと呼ばれたPS4のゲームを
PS5でプレイしたらどうなるのか?
今回は「リトルドラゴンズカフェ」で検証した。
検証
条件など
今回はPS4とPS5で「リトルドラゴンズカフェ」をプレイし、ロード時間の差を計測する。
どちらも同じアカウントで購入したダウンロード版*1のソフトを使用している。
なお、PS4はPS4 Pro*2で、かつストレージをSSD*3に換装したものを使用している。
また、今回の比較は序盤のチュートリアル部分だけにとどまっている。
動画
以下の検証は動画としてまとめてあり、画像は動画のものとなっている。
*1 … PS4のゲームはパッケージ版でも本体ストレージに全データインストールしてプレイするので実はダウンロード版かどうかは重要じゃなかったりする。
*2 … PS4より性能が上のPS4という認識。ロード時間に影響するかは正直よく分からない。
*3 … PS4に最初から付いているHDDより速くデータの読み書きが出来る。本体内部に取り付けるタイプで使用しているが、外付けとどの程度が差が出るかは不明。でもUSB接続よりは速いんじゃない?
1.起動からタイトル画面が表示されるまで
計測は、「ロードのバーが表示された瞬間」から「タイトル画面の曲が鳴り始めるところ」までとした。
開始地点を合わせると、会社ロゴの表示時間は面白いくらいピッタリ一致した。この部分ではロード時間は影響しないらしい。
ロードのバー1本分以上速くPS5の読み込みが完了! その差は約8秒だった。
ロード時間
PS5:約15秒 / PS4:約23秒
2.「はじめから」を選択してから最初のムービーが表示されるまで
計測は、「ロードのバーが表示された瞬間」から「ムービーの雲が最初に表示されるところ」までとした。
ロード時間
PS5:約4.5秒 / PS4:約9秒
4秒以上の差が! 9秒が長いとは思わないけど(感覚マヒ)、4秒速くなると思うと魅力的だなあ。
3.カフェから外へ出たときのロード
計測は、「ロードのバーが表示された瞬間」から「画面が暗転する瞬間」までとした。
印象的なのは、PS5の方はバーの溜まり方が同じくらいだったのに対して、PS4は一旦ロードに詰まるようなところがあって、そこを乗り越えるとスムーズにロードしていたところ。
この”平均的にメチャクチャ速い”というのがPS5の統合I/Oによるところなのだろうか。
ロード時間
PS5:約4.5秒 / PS4:約9.5秒
その差、約5秒! この部分の切り替わりはゲーム中に何度も行うので、そのたびに約5秒短くなるというのはかなり大きい。
4.外からカフェに入った時のロード
計測は、「ロードのバーが表示された瞬間」から「画面が暗転する瞬間」までとした。
ロード時間
PS5:約2秒 / PS4:約4秒
2秒弱のロードは本当に待ってる感覚が全然ないのですごくスムーズ。PS4の4秒弱というのもロード待ちを気にするような長さではないけど、やっぱり圧倒的。
まとめ
PS5でプレイすることによってPS4のゲームのロード時間短縮は見込める、ということが分かった。
実際にやってみるまでは、「PS5によるロード時間短縮の恩恵はPS5のゲームにしか適応されないんじゃないか?」とか「仮にPS4のゲームのロード時間が短くなっても微々たるものなんじゃないか?」とか不安でいっぱいだった。
だが、結果を見ると上記の通りだ。今回の計測箇所だけでみれば、PS5のロード時間は、PS4ProSSD換装済みの1.5倍から2倍近いというトンデモない結果をたたき出した。冷静に考えなくてもヤバイ。本当にゲームのロード時間というものが無くなってしまう日も近いかもしれない。近い将来、「このゲームはロード時間があるからクソゲー」なんて恐ろしいことが言われることもあるかも。
ただ補足しておきたいのは、今回の検証はあくまでも「リトルドラゴンズカフェ」の「序盤の一部だけ」によるものだということだ。
このゲームは後半になれば探索範囲が広がり、それに合わせたデータロードが増えるかもしれないし、ストーリー進行に伴ってNPCも増えるので、外からカフェに戻ってくるところなんかは、どんどんロード時間が長くなっていく可能性もある。
さらに、ここまでの結果が出たのは”リトルドラゴンズカフェだからかもしれない”ということを忘れてはいけない。
リトドラはもともとロードが長く、初期型PS4のHDDにダウンロードするくらいなら(マシンスペックでは劣っていると言わざるを得ない)Nintendo Switchでプレイした方がマシと言われるくらいのゲームである。言ってしまえば伸びしろの塊だったわけだ。
実際、他のゲームでも体感で確認する程度だが比較してみた。(詳しくは調べてない)
すると、PS4とPS5でロード時間に全く変化がないゲームもあった。(そういう箇所があったということ)
素人なりの推測だと、
- そもそもロード時間が短いとそれ以上速くなりにくい(読み込むデータが少ない?)
- 最低でもこの時間分はロードを行う、という設定になっている可能性(小休止、演出など)
- もともと工夫されているからマシンスペックだけでは大して速くならない(先行ロードなど)
などの理由が考えられる。大手のソフトメーカーほど、ロード時間には特に気を配っているはず。ロードが長くなり過ぎない設計をして、プレイヤーのゲーム体験をより良くしようとしてくれているわけだ。まあだからこそロードが長いだけでもクソ認定を喰らってしまうのだが。
ゲームのロード時間は今後も永遠の課題となるだろう。ゲームが”もの”としてでなく”データ”として売られることの増えてきた昨今では特にそう感じる。ゲーム1本のために最適化されたハードとセットにしてプレイするならともかく、汎用デバイスを通じたゲーム体験ではそうもいかない。
またどれだけロードが短く快適になるといっても、より高精細、広大な世界観のゲームを表現しようとすればまた限界は来るはず。今後も、技術の進歩がどれだけゲーマーに寄り添ってくれるのか、見届けたい。
最後に、今回のことを踏まえて、PS5と相性の良さそうなゲームの特徴をまとめてみる。今は品薄の続くPS5だが、手に入れたときに遊びたいゲームに思いをはせてみてもらいたいと、幸運なゲーマーの一人として思いを残します。
超高速ロードと相性の良さそうなゲーム
- 3Dグラフィックのゲーム(グラフィック、モーションなどデータが大きい)
- 似たようなことを繰り返しやる系(ミッション反復などでロードを挟むもの)
- 場面切り替えが多いヤツ(ストーリーがあるものやファストトラベルなど)
- 1回のロードが長いもの(上記の通り1回あたりの時間が短いと恩恵が小さい)
- ロードのことを考えてないクソゲー(ロードさえ短ければ遊べるゲームも多い……はず)
上記に当てはまりそうな具体例:(クソゲーという意味ではない)
- モンスターハンターワールド
- 閃乱カグラシリーズ
- KNACK
- 初音ミクProjectDIVA FutureTone DX
転売屋は全員、初期型PS4(HDD)でリトドラのトロコン200回するまで出られない部屋に閉じ込めるべき。
ピンバック : プレイ日記2020.11.12 – いものゲームブログ